小2で学校に行けなくなってしまった長男

親子共々、精神的に不安定な状態に陥っていた

私の人生はここで終わってしまうのかな

約4年前、当時小学2年生だった長男は、ある日を境に教室にいることができなくなりました。
私が4人目(長女)を妊娠中のことです。

その時の私は、前置胎盤という診断の下、急に大出血するかもしれない恐怖の中で生活をしていました。

「前置胎盤」というと、大抵の方が、えっ…??と、一瞬表情を曇らせました。
50年前だったら命を落としていたかもしれないと言われた記憶もあります。
ネットで検索すると、恐ろしい情報ばかり。

「私の人生はここで終わってしまうのかな」
「私がいなくなったら、この子達はどうなってしまうのだろう」

マイナスな事ばかりを考えていました。

当たり前にできていたことが出来なくなった長男

そんな不安定な私の状態を知る由もない子供たちは、小学校や幼稚園で、ありとあらゆる問題行動を起こすようになりました。
子供たちの行いに耐えきれなくなった私は、

「ママはいつ大出血するかわからない。死ぬかもしれないんだよ!!」

と思わず言ってしまったのです。

私の恐怖心から出たこの言葉により、長男は、今まで当たり前にでき、乗り越えられていたことが、全てできなくなりました。

負のスパイラルが起こり続ける

二度と教室に戻れなくなってしまった

考えてはいけなかった死の恐怖。
言ってはいけなかった言葉。

その後も長男は、どんどん、不安定になっていきました。
聴覚過敏が酷くなり、コピー機の音にビックリし、耳を押さえていました。

お友達がひそひそ話をしていると、自分の悪口を言っている…
誰かが笑っていると、自分の事を笑っている…

と思うようになっていました。

そんなことが続くようになったある日。
長男は、学校内にいるやんちゃな男の子達のターゲットになってしまいました。
教室を移動中に(先生の目がない所で)、わざとぶつかってきたりしていた様です。
その事がきっかけで教室から飛び出し、二度と教室に戻れなくなってしまったのです。

小学2年生での引きこもりに絶望

それからの長男は、集中力がなくなり、学習に向かえなくなりました。
習い事にも行けなくなりました。
保健室への登校をかろうじて続けていた状態でした。

これはまずいな…と思ってはいても、絶対安静が条件だった私には、その時はどうすることもできませんでした。
ただただ、恐怖心との闘いだった気がします。

37週と2日、帝王切開で無事に長女を出産した私は、

「私、生きてる!!早く回復して、早く家に戻らねば!!」

といった一心で、術後も身体を動かし、回復に努めました。
でも、自分が家に戻れば、直ぐに長男は元気になるだろうと思っていたのは大間違いでした。
長男は、大きな音や声に怯え、

「僕はずっとここにいたい。家にいちゃいけないの?」

と、凍り付いたような表情でポロポロと涙を流すのです。
死んだ魚の様に目の輝きを失い、笑顔もなくなっていました。

「私は、小学2年生で引きこもりになってしまった子を抱えてしまったのか…」

と、絶望的な思いをした事を覚えています。
今まで積み上げてきた全てを失った気持ちでした。

初めて知った状況の本質

長男の回復へ向けての努力

産後は安静に…など一切お構いなしで、当時は、とにかくこの状態を何とかしようと必死でした。
小児精神科、臨床心理士、催眠療法、スクールカウンセラー、いろいろなところに相談に行きました。

正直なところ、4人子どもがいて大変ではあったものの、可能な限り、長男と私二人だけの時間を持ち、一緒に行動し、いろいろな話をする努力をしました。
そうしているうち、次第に少しずつ薄皮をはぐように前へ進み始めていった中で、小学校も転校する事にしました。

その転入試験の面接の時、
「お母さんは、どんなお母さんですか?」の質問に対し、
「お母さんは、いつも僕の話を聞いてくれ、いろいろと相談にのってくれます。」
と答えました。
続けて、
「嫌なことをしてくる友達がいて、すごく気持ちがキツくなって、ぼくは教室に入れなくなりました。」
と、素直に自分から話をしたのです。

長男が自分の心の状態と向き合い、言葉にして表現できたことに、私も主人も衝撃を受けました。
同時に、この子は私に絶大な信頼を寄せ、心の底から必要としてくれていたんだ…
と、初めて知った瞬間でもありました。

長男の原動力になっていたもの

長男が少しずつ前に進み出した原動力。
それは、母親の心身がしっかり存在している事だったのです。

死の恐怖に怯え、母親としても人としても存在できていなかった私の精神状態が、まさにそのまま、長男に反映されてしまっていたのです。
母と子は一心同体といいますが、まさにこのことだな、と痛感しました。

あの時から約4年。
紆余曲折あったものの、転校したことで良いお友達、教育環境にも恵まれたことにも救われ、長男は、ゆっくりと笑顔と元気を取り戻していきました。
今、中学受験を目標に、自ら一生懸命勉強もスポーツも、頑張るほどに回復しています。

私自身が、まずは自分の心身を安定させることに気を付けるようにすることが、何よりだということを、長男を通して学ばせてもらったのだなと、今改めて感じています。

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